上部消化管造影検査
胃X線バリウム検査 について
胃の形や粘膜の状態などを見るために行います。X線はそのままだと胃を透過してしまうので、X線を通さないバリウム(造影剤)を飲んでから撮影します。胃を炭酸ガス(発泡剤)や空気でふくらませて黒く写る部分と、白く写るバリウムとのコントラストで細かな病変を写し出す「二重造影法」を主に用います。
胃バリウム検査を受けられる前の注意事項
心臓病、緑内障、前立腺肥大の方、妊娠、または妊娠している可能性がある方は、必ず申し出てください。
検査日前日は、早めに夕食をすませ、検査当日は絶飲食で胃のなかを空っぽの状態にしておきます。
検査の進め方
1.更衣
検査着に着替えをしていただきます。
2.注射
検査の前に胃の動きを抑える注射をします。
肩に筋肉注射をします。これは、胃の緊張を取り除き胃液の分泌や胃の動きを止め、正確な診断ができる写真を得るためです。
3.検査
検査室に入室して検査台に上がります。
バリウムをひと口飲みます。
台を倒したあと、顆粒の発泡剤を少量の水で飲み胃を膨らませます。
ゲップがでそうになりますが、検査中はなるべく我慢してください。
胃の前側の粘膜の撮影を行います。
台を起こし食道の撮影を行います。バリウムを飲み込んだところを撮影します。
再び台を倒して体を仰向けやうつぶせ、左右に回転などいろいろな方向に動いていただきます。
バリウムを胃壁全体に薄く付着させるためです。
付着させながら、いろいろな角度から撮影が行われます。
呼吸をすると胃が移動するのでブレを防ぐために「息を止めてください」という指示があります。
検査の最後に、お腹を筒で圧迫しながら胃壁の凹凸を強調させて病変を探しながら撮影します。
4.検査終了です。
検査時間は約15分くらいです。
結果は、翌日以降に診察で説明があります。
検査後は次のことに注意してください。
- 今日一日は水分(水・お茶・果物ほか)をできるだけたくさんとってください。
- 便意を感じなくても、定期的にトイレに行くように心がけてください。
- ビールなどアルコール類は普通便に戻るまで飲まないでください。
バリウム便が排泄されないまま放置されますと、バリウムが固まって排便しにくくなります。そのままにしておくと、消化管がつまったり、消化管に穴があいたりする恐れがあります。