以心会

内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)

内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic submucosal dissection: ESD)

治療方針が決まりましたら、安心して治療を受けて頂けるよう外来看護師がサポートします。
治療に対する不安や疑問があれば、遠慮なく相談してください。

詳しくは「内視鏡的治療」を参照してください。

治療を安全に受けるため、術前検査を行います

術前検査の内容

  • 血液検査
  • 心電図検査
  • 出血凝固機能検査
  • 肺機能検査
  • 呼吸機能検査
  • 心臓超音波検査
  • エックス線検査(胸部・腹部)
  • 内視鏡検査(精密検査)       など

術前検査には2~3日必要です。(外来または入院で実施します)
担当看護師とスケジュールを決め、すすめていきます。

全ての術前検査終了後、患者様と家族の方へ医師から説明があります。
主治医から、術前検査の結果説明・内視鏡的粘膜下層剥離術の実際の手順など、必要な情報を説明し同意の確認をします。
内視鏡室担当看護師も同席します。

  • 外来担当看護師から申し送りを受け、外来から内視鏡へと継続した看護が提供できるよう努めています。
  • 同意書には、内視鏡治療の目的や実際の手順、偶発症(考えられる危険性)について記載してあります。治療に同意して頂いた上でサイン・捺印し、入院時、提出してください。

治療前日

  • 11時に入院です。
  • 2階ナースステーションへお越しください。
  • 持ち物は「入院のしおり」「内視鏡的粘膜下層剥離術を受ける患者さまへ」に記載してあります。

治療当日

午前中、内視鏡担当看護師が処置の説明に病室へ伺います。
パンフレットに沿って説明します。不安や疑問などがあれば何でも質問してください。
治療は、1階の内視鏡検査室にて行います。


検査受付

内視鏡検査室


入室後、安全な治療のためにモニター類を装着していきます。


心電図モニター

対極板(電気を逃すためのシール)


SpO2モニター(呼吸、脈拍数を調べます)

血圧計


治療の様子


治療中は、鎮静剤や鎮痛剤を使用する為痛みは、ほとんど感じません。眠っている間に病変を切除できます。


治療に使用される主な内視鏡機器


スコープ(Mスコープ・ジェット)

高周波手術装置


光源装置

ITナイフⅡは、先端のセラッミク半球形チップの手前に、3方向へ放射状に伸びた電極が付いており、深くは切れないものの縦方向の切開が可能になるなど、操作性が向上した電気メスです。


治療終了後


  • 鎮静剤・鎮痛剤の影響で眠っています。
  • 目が覚めるまでには個人差があるので、ふらつきがなくなるまで安静にしてください。

治療翌日以降

  • 上部消化管を治療した方は、治療翌日の午前中に上部内視鏡検査を受けます。
  • 経過が良好であれば、水分摂取が可能です。
  • 食事は治療後2日目より開始になります。
  • 抗潰瘍剤を内服していただきます。
  • 入院中のスケジュールは「内視鏡的粘膜下層剥離術を受ける患者さまへ」に記載してありますので参考にしてください。

退院日

  • 1週間後、退院です。
  • 次回、受診日は2週間後です。総合受付で予約をおとりください。
  • 退院後の食事制限はありませんが、消化のよい食事をとるように心がけましょう。

胃病変切除後の治癒経過


治療 翌日

3ヶ月後


1年後


処方された薬は、必ず内服してください。
治療後は、定期的な内視鏡検査が必要です。